生産性運動について

生産性運動の三原則

1. 雇用拡大の原則
   生産性の向上は、究極において雇用を増大するものであるが、過度的な過剰人員に対しては国民経済的観点にたって、可能なかぎり配置転換その他により失業を防止するよう官民協力して適切な措置を講ずるものとする。
2. 労使協議の原則
   生産性向上のための具体的方式については、各企業の実情に即し、労使協力してこれを研究し、協議するものとする。
3. 成果の公正配分の原則
   生産性向上の諸成果は、経営者、労働者、消費者に国民経済の実情に応じて公正に分配されるものとする。

生産性運動の五目標

1. 経営革新と人間尊重
   新時代に対する技術の開発と経営の革新は、人間尊重の原則をつらぬくことによって達成される。教育はこれを実現する必須の方途である。
2. 組織と情報への参加
   生産性向上の具体的展開は、すべての構成員がその役割に応じて組織と情報へ参加することによって推進される。
3. 最適雇用の促進
   進歩を希求する精神の涵養と人間能力の開発は、生産性向上の源泉であり、その実現を通じて各人の能力は最適に活用、発揮される。
4. 高福祉の実現
   生産性向上の成果は、豊な社会の実現と、富の公正、福祉の向上を期して、社会的に配分される。
5. 国際連帯の増進
   開発途上国の発展と高生産諸国間の協力は、相互理解と連帯への具体的行動によって展開される。